史跡石柱設置事業
史跡表示石柱(平成3年13カ所180万円)
史跡表示石柱(平成4年10カ所150万円)

実施趣旨
 舞鶴は一般に軍港と引揚げによって知られているが、古代は丹後・若狭とともに開けた古い歴史を持ち、 その遺跡と文化財はその数においても近隣市町をはるかに超越しているがこれを知る市民は少ない。 観光ともなれば、松尾寺や金剛院円隆寺、田辺城跡、近く脚光を浴びようとしているレンガ倉庫の域を脱し得ない。
 当地は軍港として開け、日本各地からの移住者が多く、この地の歴史への関心が低い上に軍秘に覆われて 調査研究が閉ざされてきたのであるが、今や要港要塞地域のため手付かずのまま保存された遺跡が次々と明らかになり 観光資源もますます豊富になっている。 こうしたときにあたって市内各所に遺跡標柱を見出すならば来訪者の観光にとどまらず散策の市民が郷土を見直し、 親しみ、また探求心を湧かせるであろう。
  明治大正の父祖は、「勤務地舞鶴」を深く知ろうとする余暇には恵まれなかったであろうが、現市民は生まれ育った ふるさとであり、誇りを持って発展を願ってくれるものと考える。

実施要領
1.文化財保護委員会・市史編纂室等との連絡を取る。
2. 広く知られた名所といわれるところ、保存保護の行き届いたものは後にする。
3. 異説のあるもの、考証を要するものは後にし、位置明白なものを先にする。
4. 「大人は誰でも知っている。」と思われる個所も急速に忘れ去られ やがて不明確になるおそれがあるため対象にする。
5. 遺跡保存に関心が高く、地域の誇りとしているところを先にする。
6. 徒歩による通行者の多い場所にあるものを先にする。
7. 要望があれば期待に応えるような考慮をする。
8. 地主の理解が得られる個所のものを先にする。 9. 学校附近通学路にあるものを先にし児童生徒の関心を高める。

石柱名
設置場所
石柱名
設置場所
三浜丸山古墳跡 丸山小学校横 製塩土器出土地 三浜海水浴場入り口
有舌尖頭器出土地 小橋 行永遺跡発掘調査地 行永
女布遺跡発掘調査地 女布 朝来大波古墳群 大波下
高岳親王墓入り口 鹿原金剛院境内 京極マリヤ小庵跡 泉源寺
浜村城跡 東体育館横 高迫城跡 文化公園入り口
田辺藩名水吐月水 佐波賀氏神入り口 水交社跡 余部下自衛隊住宅団地
海軍鎮守府司令部隊跡 余部下公務員宿舎横 坪ノ内遺跡 平地区
舞鶴要塞司令部跡 上安久舞鶴税務署内 東郷元帥遺跡旧長官邸 余部下自衛隊所管
倉谷遺跡発掘調査地 倉谷都屋菓子店内 田辺藩名水真名井水 公文名地区
中山城跡 八雲橋たもと 普明国師隠棲地雲門寺跡 余部下自衛隊住宅地内
仁王門跡 鹿原金剛院内 松尾寺鏡智院跡 松尾寺境内



 映画「ふるさとの文化財」関連・記事抜粋
 舞鶴市文化財保護委員会・市史編纂委員による作成委員会(会長・福嶋正美前市教育長)を設け内容を検討。 舞鶴市内にある国の重要文化財を中心に過疎地にある府・市指定文化財にも目を向けている。 2時間の映画を30分のビデオに編集し、市内小中学校に寄贈。購入希望者には一本5000円で販売している。 奈良時代の宮廷舞楽の流れをくむ舞踊で松尾寺で奉納される「仏舞(ほとけまい)」(府無形民族文化財)等の郷土芸能。 多祢寺「仁王像」(国重文)円隆寺の一般非公開の「三体本尊」「不動明王立像」(両 国重文)等、 市内105の文化財のうち国18、府9、市14の41点について収録。 総事業費1000万円、一年半で完成。製作は松竹京都映画株式会社。プロデューサ寺本孝子。ディレクター川島清隆。


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